銀座の中心地、並木通りとみゆき通りの交差点付近にお店を構える日本酒専門バー。日本酒愛好家の方はもちろん、日本酒初心者の方にも愛される店づくりが特徴。関東圏の日本酒のみを扱い、関東の日本酒の美味しさや魅力を伝えることに力を注いでいます。日本酒ラインナップは関東圏に限っていますが、こだわって仕入れたそのお酒の特徴は千差万別。関東の日本酒の奥深さを味わうことができます。
インタビュー
INTERVIEW
東京・銀座
"TOKYO SAKE DEPARTMENT"
店主 ティーヤ
東京生まれ東京育ち。若いころの遊び場や旅行先は東京、神奈川、埼玉、栃木など関東中心。社員旅行で訪れた酒蔵で日本酒の生酒を初めて飲み、その美味しさを知り日本酒に開眼。以降きき酒師→日本酒学講師→酒匠と日本酒の資格を取得し、ビギナー向け日本酒セミナーを開講、並行して日本酒の愛好家団体「東京日本酒部」を設立し、「蔵人体験」「杜氏体験」など他ではできないガチの体験イベントを企画運営する。更に関東専門の日本酒BAR「TOKYO SAKE DEPARTMENT」を開店。現在は主催するイベントやTOKYO SAKE DEPARTMENTにて「関東の日本酒の素晴らしさと魅力を1人でも多くの人に伝える」をミッションに普及・啓蒙活動を行う。
お店では、日本酒にあったおつまみも用意。日本酒を楽しんで飲むことに特化している日本酒専門バー。
-お店をオープンされたのはいつでしょうか?
2018年5月です。飲食の経験はほぼ無い状態でバーを始めましたが、バーテンダーという仕事には憧れはありました。10代の時にトムクルーズが出演している「カクテル」という映画を見て、彼が扮するバーテンダーがカッコイイパフォーマンスをするんですよね。その影響で、23歳頃から1年半程洋酒のバーでバーテンダーをやりました。バイトとして働いていたのですがかなり厳しい店で、約1年は下積み期間で主な仕事はグラス洗い。お客様来店前のわずかな時間と終業後にコツコツとカクテルつくりの練習。実際にお客様の前でシェーカーを振れたのはごく短い期間でした。そこで一定の達成感を得て退職し、その後は営業やIT系の仕事をしていました。
-日本酒のバーを開くようになるまでのきっかけは、何が一番大きかったのでしょうか?
初めは興味本位で、日本酒の資格である「唎酒師」の資格を取りました。それこそ名刺に書いてあったら、話題作りになって面白いかな、というような軽い気持ちだったんですが、実際に資格をとったら勉強も面白く、それでのめり込んでしまいました。
その後「日本酒学講師」や「酒匠」(※)の資格をとることになり、そこからお酒関連の仲間ができてきました。そこの仲間たちは非常に酒にマニアックでストイックな人たちが多く、その交流もとても勉強になったのですが、僕はもっとカジュアルな場が欲しかった。
そこで、もっと日本酒をカジュアルに楽しめる場所を作れればと思い、日本酒の部活=東京日本酒部を立ち上げて、活動をスタートしていきました。
※日本酒学講師・・・唎酒師の資格の上位に位置づけられ、日本酒ナビゲーターの認定セミナーを開催できるなど、いわゆるお酒の先生として活動できる資格。
※酒匠・・・卓越したテイスティング能力を持つ、唎酒師の上位資格に位置づけられる資格。
東京日本酒部の活動の幅は広がり、NHKに取材されることも。
バーをオープンした理由は2つあります。1つは活動を広げていく中で仲間も増えていったので、そういった仲間が集える場所を造りたいと考えた事。もう1つは自分が生まれ育った関東の日本酒を応援し、もっと広げる活動をしたいと思った事です。
店名の「TOKYO SAKE DEPARTMENT」は、店が銀座にあるのでデパートか何かと考えられる方も多いのですが、東京日本酒部、を英語にしたものです。部のメンバーが集うことを想定していたので、当初「部室」という店名を考えていたのですが、場所が銀座ということもあり、さすがに「部室」だと何の店かも分からず入りにくいかなと思ったので、横文字のバーらしい名前をつけています。
-どんなお客様が多いですか?
男女比率でいったら、女性の方が多いですね。お一人で来る方も多くいらっしゃいます。複数人であっても、女性グループが多いですね。コロナ以前は外国の方にもよく訪れていただいてました。
-関東のお酒を選ぶ際のポイントは、どんなところにあるでしょうか?
どちらかというと、いわゆる辛口という酒ではなく、甘味が強かったり、酸味が強かったりといった酒が多いですね。
大切にしているのは「個性」があることです。何かしらの特徴があり、こういった酒なんですよね、と話ができる酒を選んでいます。そういった酒の方が、実際にお客様にも説明がしやすいですし、飲んだ時の味わいがお客様に刻み込まれますよね。
そうすれば、お客様がうちの店に来た時だけではなく、他のお店にいった時にお酒を選びやすくなったり、人に勧めることもできるので、良い循環ができるなと思っています。
店内は12席(カウンター席6、スタンディング6)あり。店主との距離が近く、様々な日本酒に関わる話で盛り上がる。
-ありがとうございます。単に人気がある酒という観点ではなく、お酒を覚えやすいことや、人に勧められるようになる、という目線があることに、日本酒への想いを強く感じました。
関東のお酒は、まだまだ知名度が低い酒が多いので、自分が生まれ育った関東のお酒の魅力をしっかり知って欲しい、という想いはあります。関東で酒造りをするイメージも一般的には少ないですが、魅力的で、おいしいお酒はたくさんあります。そして全国的な銘醸地のお酒と比べても、遜色ないどころか互角だと思っています。この関東のお酒をまず飲んでもらって、その美味しさや魅力を伝える、そんなバーでありたいと思っています。
-HINEMOSを知られたきっかけは何でしょうか?
初めはMakuakeですね。面白いことをやっている会社だな、と思ったことを覚えています。そこから、SNSなどで話題になっているのを時々見かけて気になっていました。
今年の6月に、代表の酒井さんに訪問してもらい、商品コンセプトや開発ストーリーなどを伺い共感しました。その後様々なHINEMOSを味わせてもらい、美味しいなと思って店舗での導入を決めました。神奈川県の日本酒も複数銘柄扱っていますが、HINEMOSが登場することにより個性的なラインナップが一層拡充され、提案に幅が広がります。特にSHICHIJIやHACHIJIのように「低アルコール」×「甘・酸」の組み合わせは新鮮で、当店ラインナップに存在しなかったエリアをカバーしてくれるありがたい存在です。しかも美味しい。
HINEMOSで人気が高いスパークリング日本酒・SHICHIJI。甘酸っぱいフルーツを連想する香り。低アルコール(5%)で飲み手を選ばず勧めやすい。
-実際にお客様にご提供してみて、HINEMOSの評判はいかがでしょうか?
日本酒の事をある程度分かっているお客様であれば「こういうアプローチが日本酒にあってもいいよね」というように新しさを評価されています。SHICHIJIやHACHIJIを飲んでもらうと、低アルコールで甘酸っぱい味わい、というのがいわゆる日本酒にはあまりないからいいよね、と話題になります。
あまり、日本酒を飲んでいない、いわゆる初心者の若い女性の方にSHICHIJIやHACHIJIを飲んでもらった時に「今まであまり日本酒を飲んだことがないけど、初めて日本酒を美味しいと思いました!」という、嬉しい言葉をいただいたこともあります。
今まで持っていた日本酒との概念、例えばアルコール度数が15%で強いとか、独特の香りがして苦手とか、そういった印象とのギャップが相当にあったので、日本酒ってすごい、HINEMOSって酒が面白い、と思ってもらえたんじゃないかなと思います。
PM8:00がコンセプトの”HACHIJI” 甘味と酸味のバランスがよく、スパイシーな料理とも合わせやすいにごり酒。低アルコール(7%)で飲みやすい。
-そういっていただけると大変ありがたいです。これから、HINEMOSに何か期待されることはありますか?
コンセプトがしっかりとしていて、ストーリーもたくさん開示されていて興味深く、そういう意味では、HINEMOSは既に私にとって魅力的な存在です。その上で更に申し上げると、HINEMOSの酒は個性的な酒多いので、新しい切り口のものをこれからも出して欲しいですね。香味であっても、コンセプトに基づくアプローチであっても、提供者側にもお客様にもサプライズになるような、また人に「こんなユニークなお酒があってね」と勧めたくなるような、今までにない新しいお酒に期待しています。
店舗情報
電話番号:050-5328-5136
住所:東京都中央区銀座5-5-11 塚本不動産ビルB1
営業時間:18:00〜23:00(LastOrder22:30)
定休日:日曜日、GW、夏季、年末年始
※営業時間や定休日について、最新情報はお店のFacebookページなどでご確認ください。
公式サイト:https://www.tokyosake.net/tokyosakedept/